AIR Δ / Artist-in-residency Program vol.4
Key image of exhibition “MIND WANDERING” as a result of AIR Δ vol.4
JP /EN 9 – 18 December 2022
English follows Japanese
場所:FIGYA 〒554-0013 大阪府大阪市此花区梅香1丁目18−19
入場無料
両作家は滞在制作において、大阪におけるタイ人労働者の「言語 / 食 / 文化」に対する『日本への現地化』についてインタビューを行いリサーチを進めてきました。彼らのリサーチが浮かび上がらせたイサーン/大阪の共通点から制作された作品は、いずれも私たちに彼らの住むタイ北東部のイサーン地方の匂いを想起させます。
本展覧会『MIND WANDERING』は、タイ仏教僧の法句を元とする「出るか入るか、このまま続けるか、あるいは立ち止まり、耳を澄ませるか」という言葉を支柱にしています。彼らは、この言葉から移民労働者とつながる手がかりを得るだけでなく、不安の中で迷う私たちの心を映す言葉でもあり、また目の前にある外界と内なる世界をつなぐ言葉だと語ります。この言葉に呼応するように、「国が違えども何かが繋がっている」と語りかけてくる本展覧会は、私たちに今ここの関係性だけでなく、未来の道標を指し示しているのかもしれません。
ー 次にどこへ進むべきだろう ー
助成:大阪市、BANGKOK ART AND CULTURE CENTER
協力:Adisak phupa、Duangpohn p-pimai、Jun、MAHASARAKHAM MID-FIELD ARTSPACE、Penwadee Nphaket Manont、Waan、片岡拓海、山本雅史
12/9 17:00~19:00「オープニングパーティー」
(作家が日本の食材で、タイ料理を調理しますので、家に余った食材持ち寄りください。)
Sittikorn Khawsa-Ad(シッティコーン・コーサ・アド)
1986年タイ生まれ、タイの東北地方在住。シラパコーン大学絵画修士号(彫刻)取得。
特に関心を寄せるテーマは、社会経済システムに隠れた政治的な計略、労働、地元イサーンのイズム。地域を訪問・調査することから制作を行う。主な展覧会に「the end is now, now is here: The Exploration of Drawing」(SAC Gallery、バンコク、2021)、「de-CONSCIENTIZATION」(Art Centre, Silpakorn University、バンコク、2022)
1990年、タイ生まれ。マハサラカム大学美術学士号(彫刻)取得。
2015年以降、バンコクで制作を開始。関心を寄せるテーマは、寛大さ、搾取、模倣、そして生存と環境への適応。主な展覧会に「Painnale Art Festival」(チェンマイ、2018)、「 de-CONSCIENTIZATION」(Art Centre, Silpakorn University、バンコク、2022)
Venue: FIGYA, Osaka
*opening party from 5pm on 9 Dec
artist talk (TRA-TRA-TALK vol.3) from 7pm-8:30pm on 9 Dec
*6:30pm on 10 Dec Masafumi Yamamoto’s live performance
Cooperation: Adisak phupa、Duangpohn p-pimai、Jun、MAHASARAKHAM MID-FIELD ARTSPACE、Penwadee Nphaket Manont、Waan、Takumi Kataoka、Masafumi Yamamoto
Organized by TRA-TRAVEL and FIGYA
During their residency, the two artists conducted interviews and research on Thai workers in Osaka and their adaptation to Japan in terms of ‘language, food and culture’. The works intertwine commonalities between Issan and Osaka.
The exhibition MIND WANDERING is based on a Thai Buddhist dharma phrase: ‘Whether to exit or to enter”.
The artists say that these words not only provide clues to connect with migrant workers, but also mirror our own minds, lost in anxiety, and connect the outer world in front of us with the inner world. As if in response to these words, this exhibition, which explores in-betweenness, may be pointing us not only to our relationship with the here and now, but also to a signpost for the future: Which direction should we move on next?
AIR Δ / Artist-in-residency Program vol.3
Key image of theater event “Community / of Thai / of Post-corona” as a result of AIR Δ vol.3
JP /EN 16 October 2022
English follows Japanese
本企画では、プラパット・ジワランサン(監督/アーティスト)の来日に合わせて、新旧の現代タイアーティストの映像4作品をオムニバス上映いたします。
アートにおける映像作品には、『映画でありアートでもある両義的な作品』が多く存在します。
そのような表現はタイにおいても顕著にみられ、映画監督が美術館やギャラリーで作品を発表しています。
会場であるシアターセブンの母体となる第七藝術劇場は、映画理論家のリッチョット・カニュードが1911年に著した『第7芸術宣言』(映画を、音楽、詩、舞踊、建築、彫刻、絵を総合する7番目の芸術と称した)に由来する名が冠せられた劇場です。
その劇場にて、映画/アートという線引きなく、あらためて素朴に映像芸術を鑑賞する機会をもちたいと思います。
生/性、死、労働、移民、孤独をテーマにする本映像作品は、タイ固有の文化背景を照射しながらも、広く現代社会の普遍的な問題に接続されています。
そして本企画のキュレーターが、ポスト・コロナ時代に投げかけた「新たなコミュニティの意味」に耳を傾け、私たち自身を取り巻く「コミュニティ」について再度想像する一助になればと願います。
コロナパンデミックは、ある面で私たちがコミュニティの一部であることを気づかせ、 また他者に触れ/触れられることを欲する自己を発見させてくれる機会でありました。 反面、コミュニティの中にいることも、また不安を生みます。「一人でいること」と「コミュニティの中にいること」の二極は、日常生活における能動的な選択になってしまいました。
本企画では、この「コミュニティ」という言葉を自由に解釈し、タイの現代アート作品を、“巨匠(アラヤー・ラートチャムルーンスック)” “中堅(プラパット・ジワランサン)” “新人(ジャンジラ・シリプニョット)”という世代に分けて紹介したいと思います。
死、生/性、移動や孤独などむしろ正反対の視点から「コミュニティ」という概念をそれぞれの作家は扱っています。
ポスト・コロナ時代に、私たちは「コミュニティ」という言葉を全く違った意味で捉えはじめるのでしょう。
グライウート・チュルポンサトーン/Graiwoot Chulphongsathorn (キュレーター)
【注意】本企画で上映する《クラス》は、死体が映り込む映像作品であり、12歳以下のお子様が視聴する際、保護者の助言や指導が必要となります。了承のうえご入場ください
上映作品
『クラス』(2005/タイ/カラー/16分/ステレオ/PG-12作品)
『月の裏切り』(2012/タイ/カラー/12分/ステレオ)
『プロイ』(2020/タイ/カラー/51分/ステレオ)
『無常の海に浮かぶ』(2021/タイ/カラー/11分/ステレオ)
★各回、上映後リモートトーク予定
<登壇予定>
プラパット・ジワランサンさん(『プロイ』監督/アーティスト)
グライウート・チュルポンサトーンさん(キュレーター)
※オンラインでの出演。スクリーンに映写します
AIR Δ / Artist-in-residency Program vol.2
Key image of exhibition “More Than Human” as a result of AIR Δ vol.2
JP /EN 25 November- 11 December 2022
English follows Japanese
(12月3日14時より アーティストトーク/ギャラリーツアー)
アカイは滞在制作において、金継や金襴、藍染など日本の手工芸を技術的に学ぶだけでなく、それらの手法の再解釈を試みました。その独自に解釈した技法には、作家がこれまで会得してきた古今東西の技術がさらに織りこまれ、視覚的にも技術的にも新たな視点を私たちに提案します。
協力:おおさか創造千島財団
会場:千鳥文化
主催:TRA-TRAVEL
During her residency, Acay not only studied Japanese handicrafts such as kintsugi, kinran (gold brocade) and indigo dyeing, but also attempted to reinterpret these techniques on her own. The artist’s unique interpretation of these techniques is further interwoven with the ancient and modern techniques she has acquired over the years, offering us new perspectives both visually and technically.
Cooperation: Chishima Foundation for Creative Osaka
Venue: Chidori Bunka
Organised by TRA-TRAVEL
AIR Δ / Artist-in-residency Program vol.1
Key image of exhibition “Home Sweet Home” as a result of AIR Δ vol.1
JP /EN 23 October- 14 November 2021
English follows Japanese
サッタポンは日常生活や日々の経験をインスピレーションにパフォーマンス、写真、ビデオ、インスタレーションなどのメディアで作品制作を行ってきました。しかし、これまで”芸術”のために大量に資源が消費されてきた結果、「芸術作品のはかなさ・脆さ」を現在はテーマとしており、同時に「(タイにおける)社会階層」を制作を通して考え続けています。
< AirΔ exhibition vol.1 「Home sweet home」Sareena Sattapon >
会場:Super Studio Kitakagaya(大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目4−64)
会期:2021年10月23、24、30、31日、11月6、7、13、14日(計8日間、土日のみ開催 ※11/13-14(記録映像のみ公開)
時間:12:00~18:00 ※会期中14:00よりパフォーマンスを行います(約20分間)。
入場:無料
ウェブサイト:https://ssk-chishima.info/event/open-studio-2021-autumn/
※マスクを着用してご来場ください
※37.5°以上の熱のある方、体調のすぐれない方は来場をお控えください
AIR Δ は、「ゲストアーティストの表現に共鳴する」を目的に、下記を三角関係で結びアーティストインレジデンス(AIR)を実現するプロジェクトです。本展は、大阪北加賀屋のSSKとの協働にて開催しています。
①レジデンスできる場所
②成果物を発表する場所
③レジデンスを行いたい海外アーティスト
https://ssk-chishima.info/whos_in/sareenasattapon/
主催:TRA-TRAVEL
共催&助成:一般財団法人おおさか創造千島財団
助成:大阪市助成事業
She has been creating works in various media such as performance, photography, video, and installation with inspiration from everyday life and daily experiences, and is currently working on “Fragility of Artwork” as a reflection on the consumption of tons of materials for the sake of “Art”, along with “social stratification in Thailand” as her current themes.
ART TRAVELER vol.2
ART TRAVELER vol.2 at Oto-Biluding, Osaka, Japan
JP 20 September 2019
会場:音ビル 2F / TRA-TRAVEL(最寄り駅:四ツ橋線 北加賀屋)
参加費:2000円(食事代・飲み物代込み/無くなり次第終了)
定員:なし (9/20 16:00までに予約要)
予約方法:
①下記メールにて氏名と人数と携帯番号などの連絡先記載、もしくは
②FBイベントページにて”参加”を選択してください)
Facebook::TRA.TRAVEL.ART
ドイツ在住の台湾人アーティスト/フィルムメイカー。
主にビデオエッセイの手法を用いるアート作品を制作。惑星規模の政治生態学の調査を元に、拡張映像表現に内在する政治と詩を探求しています。
近年の主な制作のキーワードとして“テクノアニミズム”、“カウンターマッピング”、“自然の脱植民地化”などが挙げられます。
本イベントの趣旨は、北加賀屋駅近くのスーパーへアーティストと参加者で一緒に①買い出しをし、②調理をし、③一緒に食事を共にしながら開かれたアーティストトークを行うというものです。
参加者は①、②、③のどの段階で参加いただいても、途中で退席いただいても大丈夫です。
トークでは、スー氏は最近の関心事やこれまでのプロジェクトについて話します。
その中でも、現在の彼女のリサーチにも通じる自然人類学者アナ・ツィンの『世界の終わりのキノコ』(原題:The Mushroom at the End of the World)を取り上げます。
本書は“松茸”の国際的研究を通じ、人間と自然環境の相互依存性、資本主義による自然破壊を描いたノンフィクション作品で、数多の賞を受賞した著名な本ですが未邦訳です。
「8世紀ごろに日本で発見された松茸は、広島の廃墟に最初に再び姿を現した生物の1つであり、人間が自然界で起こす混乱を糧に生きる生物」として人新世と呼ばれる現在を考えるひとつの示唆を与えてくれるものです。
また現在アメリカのオレゴンで松茸は多く収穫されており収穫後には卸業者に買われ選別されたのち巨大な市場のある日本へ輸出されています。
トークを通じ日本のスーパーで何気なく並べられた世界中から集まった食材たちが違ったものとして感じられるようになるかもしれません。
(*アーティストと一緒に調理する料理には松茸が入るわけではありません)
ART TRAVELER vol.1
© Wantanee Siripattananuntakul, ART TRAVELER vol.1 at Vislab, Osaka, Japan
JP 8 February 2019
タイ人アーティスト・ワンタニー・シリパッタナーナンタクーンは現在バンコクのシラパコーン大学の講師で、タイ国内外で制作発表を行う芸術家として活躍されています。
本トークショーでは2020年1月に京都芸術センターで行われる展覧会のため現在日本で制作される新作及び近年の人以外の動物を含む他者との協働制作や、タイのアートシーンについてお話を聞く機会となります。
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Wantanee Siripattananuntakul
1974年バンコク生まれバンコク在住。
シラパコーン大学にて学位(彫刻)を取得後、ブレーメン芸術大学にてジャン=フランソワ・ギトン 教授に師事。
2009年よりシラパコーン大学講師。社会、政治、経済、文化などへ批評的な視点を扱うメディア越境型の作風で知られ、第53回ヴェネチア・ビエンナーレ タイ館でタイ民族衣装を着た鼻の長い自身のミニチュアモデル作品《Wantanocchio》を発表。主な個展に「THE BROKEN LADDER」(Gallery VER、バンコク、2018)など。http://wantaneesiri.com/
https://bijutsutecho.com/magazine/insight/16922
参考:ARTSCAPEレビュー(高嶋慈)
https://artscape.jp/report/review/10142409_1735.html